12月1日(手術後4日目)点滴が抜け自由の身になり退院も決まる

今日から12月だ。とはいっても入院の身では何の変化もない。看護師やリハビリの人が寒いというが、実感がわかない。食事は5分粥になりおかずも付くようになった。タンパク質ははんぺんの様な練り物が中心で、野菜はペースト状にしたものや、きれいなスイーツのようにゼリー状にしたものが出る。

今朝はようやく点滴の管が抜け自由の身になった。血液検査の結果、先生からは最短で明後日(3日)に退院できるとの話だったが、

日曜日なので翌日(4日)に退院することにした

シャワーを浴びに行くためにドレーンを抜いたところに防水絆創膏を貼ってもらう。一番のキズとなっている臍は大丈夫だそうだ。腹の洗い方は手にボディソープをつけて優しく洗い、拭う時もこすらず押さえるのが基本だそうだ。入院中は転倒防止のためサンダルやスリッパは禁止で普通の靴を履くことになっているのだが、脱ぎ履きがしにくいので長い靴ベラが重宝する。次回入院(嫌だが)する時は最初から持っていこう。

 

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11月30日(手術後3日目)腹のドレーンが抜けた

食事は3分粥になった。少しコメのカスのようなものが入っている湯だ。みそ汁などの汁物が付くようになった。おかずはまだない。粥は半分位食べ、間食は飲み物のときもあり完食する。

酸素チューブが取れたのでドレーンの袋を首から下げ、点滴スタンドを押して病棟内を歩く。腹の皮が突っ張る感じがして腰が少し引けているが、歩くのは普通にできる。

リハビリのない週末は病院内を探検してみよう

血液検査の結果が良好だったのでドレーンも抜けることになった。抜いた後の傷口から体液がたくさん出てガーゼで止まらずパジャマを汚す人もいるらしい。腹の中に入れたチューブを抜くのは痛いというか気分悪かったが、幸いにして自分はほとんど液が出ることはなかった。

女房が見舞いに来ていたタイミングで栄養指導があったが、蓮根、ゴボウ、こんにゃく、タコといった食材は時間が経っても食べるのは厳しそうだ。脂っこいもの、天ぷらなどは時間が経って慣れると可能だそうだ。

ドレーンが抜けたのでシャワーが浴びれることになったが、点滴を付けたままになるのでやめておいた。明日で予定された点滴が終わるそうなので、明日入ろう。

 

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11月29日(手術後2日目)重湯初体験

ICUで寝られなかったので昨夜は寝られると思ったら、全然駄目で0時頃に薬をもらったが、切れ切れの睡眠で起きている時間も長かった。

今日から食事が出る。と言っても「重湯」だ。重湯なんてひょっとしたら初めて口に入れるかも。

まあ味も実も何もないものだ

なので調味用の塩が付いてくる。これと間食として朝はミルミル、昼はマンゴー味のジュースが出た。食べ過ぎると苦しいので残す練習として全て半分の量を食べ後は残した。座っていると冷や汗が出てきたので、これがダンピングというものかと思う。幸い横になると治った。

鼻に入れた酸素チューブと尿の管が外れて身軽になった。尿については尿瓶で量を記録するよう言われ測ったが、点滴を続けているので結構出るものだ。オムツも取れてパンツを履いた。後は腹のドレーンと点滴だ。

 

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11月28日(手術後1日目)ICUを出て病室に帰ってきた

地獄のICUの夜が明けた。まさに「LONG AND SLEEPLESS NIGHT」だった。

朝になると状況が変わってきた。足からの採血のために足を拘束していたポンプが外された(ありがたい)。次に鼻から胃に入れたチューブが抜去(ありがたい)。温かいタオルで顔や体を拭いてくれた(ありがたい)。そして車イスで病室に帰れることになった(ありがたい)。ICUは個室で外の状況はよくわからなかった(アラームの音がうるさかった)のだが結構広いオフィスのような部屋だった。

病室に戻ると少し人心地がしたが、まだ、点滴、ドレーン、尿、酸素の管に繋がれた囚われ人である。当初手術後1日は絶飲絶食と聞いていたが水は飲んでもいいことになった。

ICUを出る前に先生からは

今日から帰る準備を始めます。リハビリ頑張ってください

とのお言葉を頂いた(頑張ります)。

午後早速リハビリの人が来て少し歩いたり手足のストレッチをした。痛み止めを点滴しているので痛みはなく、歩くのは苦がなかった。昨日も歩いていたんだから当然か。

 

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11月27日(手術当日)7時間40分の記憶はない

昨夜は意外と眠れた。まだ実感が足りないのかもしれない。9時に術着に着替え、歩いて手術室に向かう。広い手術室にダ・ヴィンチxi(3億円!)が見えた。よろしく頼むと心の中で手を合わせた。シャワーキャップみたいなのを被らされて狭い手術台に乗る。お尻の下がふかふかだ。パンツを取られてオムツを履かされメガネを預けた。

母ちゃんごめん、胃のない躰になっちまう

と心で言った。腕に点滴を打たれて何かヤバイ感じだったのが最後の記憶だ。目覚めたのはICUのベッドの上で、「今4時40分ですよ」との声だった。痛みは感じないが足には空気ポンプがついて動かせないうえに蒸れるし、お願いすると身体の向きを変えてはくれるが、詰めてくれたクッションがすぐズレてしまう。鼻から胃にチューブが入っているので息苦しいうえに、酸素マスクで塞がれているのでとても暑い。手術より苦しい二度と御免な経験だった。

当然ながらこの夜は一睡もできなかった。

 

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11月26日(手術1日前)入院したが気持ちのほうが...

どんなに遠い先の事だと思っていてその日は来るものだ。入院した病室は南向きで日当たりも景色もいい。自分が卒業した小学校の校庭が見える。明日の手術のあと、この部屋にいつ帰って来れるんだろう?

それにしても今ひとつ決心というか手術に挑む勇気のようなものが湧いてこないのはなぜだろう?どっか痛いとか苦しいのならば、苦痛を取り除くために我慢して手術を受けるだろう。しかし表面上はどこも悪くないのに、自分がやると決めた手術で明日以降多大な苦痛を強いられることになるのだ。もちろんこのまま放置すると命にかかわるのは頭ではわかっているが、身体的には納得できていない。

まあそれでも臍の掃除もしてもらったし、いろんな人を巻き込んで事態は着実に動いている。

これも運命だ

と受け入れ、粛々と進めたい。

 

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11月24日(手術3日前)自らの運命を悟った胃が悲しげな声を上げた

27日の手術を前に、今日は歯科、胃カメラのある日だ。全身麻酔中に歯が抜けると困るというのはわかるが、口中の細菌による感染予防という意識はあまりなかった。歯のレントゲンを撮影のうえ実際の歯を見てもらったが、幸いにして土台の骨も歯周病も問題になるようなものはなかった。自分位の年齢だと子どもの頃の歯科治療は酷いものだったが、10年くらい前に金属を取り除いて詰め替えをした効果もあるようだ。歯科衛生士さんにも「きれいに磨けていますね」と褒められたが、やってなかった舌の掃除は指摘された。

胃カメラは切る場所を決めるクリップを打つために行うもので、前回と同じ消化器外科の先生がしてくれた。これが意外に時間がかかったとともに、前回とは異なりかなり苦しかった。喉を通る時はそれほどでもなかったが、胃の中で動かしているときに「えづく」ような苦しさがあり、「グエ~」と大きな声が出た。まるで

自らの運命を悟った胃が悲しげな声を上げたようだ。

もしかして胃に巣食った癌の奴めが言わせているのかもしれないが…。約30分もかかった理由ははっきりしないが、先生からは「よく見ましたからね」とのことだったので、深く考えないようにしよう。串刺しにされると人間は無力になるのがよくわかった。よろよろと立ち上がり退室しようとする際に、時おり背中をさすってくれた看護師さんから「手術頑張ってくださいね」との声掛けがあったので、やっとのことで「ありがとう。がんばります」と小声で答えた。病人の気分にいよいよ近づいてきたぞ。

 

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